デーヴィッド・アイク『ムーンマトリックス』の9巻目、ゲームプラン篇2です。
イギリスの現状を読んで、悪い意味で進んでいることに驚き、こんな国がすでに存在していることに恐ろしさを感じました。
監視社会・警察国家イギリス
イギリスには、人口6000万人に対し、400万台の有線(閉回路)テレビのカメラ(CCTV)がある。14人につきカメラ1台だ。
イギリスの内務省は1990年代に、犯罪防止予算の78%という驚愕すべき金額を監視カメラの設置に費やした。イギリスにいると、毎日平均で300回、カメラに捕らえられる。
イギリスには6000台の速度監視カメラがある。また、ナンバー・プレート識別装置が8000台あり、運転中に携帯電話を使っている人やシートベルトをつけていない人を撮影する機能が実現間近である。ロンドン警視庁には「空の眼」があり、地上から何千フィートも上空のヘリコプターからナンバー・プレートを読み取りできるカメラを持っている。また、スコットランドでは、人々を偵察するために遠隔操作のドローン(無人飛行機)が利用されている。政府の調査では交通事故の85%は速度違反とは関係ないことが分かっているが、それでも議会は速度監視カメラの増設を要求している。
イギリスでは2歳の幼い子供が足止めされ、尋問を受ける。
2000年に可決されたトニー・ブレアの「調査権限規制法」の成果で、インターネット・プロバイダーは、人々の閲覧活動を記録し、その情報をMI5に提供しなければならなくなった。
一般民衆に対する国の偵察活動は2年間で44%(50万件)増加した。これは平均して大人78人に一人が何らかの監視の対象になっていることを意味する。監視というのは、秘密(おとり)捜査員が尾行したり、隠しカメラで撮影されることを含む、合計653の政府機関(地方政府474機関を含む)が、こうした監視権限を行使できる。
2004年の児童法により、食習慣に至るまで子供たちの詳細な情報を記録するデータベースが構築され、それを、警察、医者、ソーシャル・ワーカー、教師が利用可能になる。
イギリスのウエストミッドランド州では、隠れ家を作っていて枝を折ったために警察に逮捕されていた12歳の子供3人がDNAを採取された。
警察が、DNAを採取するという具体的目的を持って人々を逮捕していることが明らかになり、DNAデータベースがこっそりと構築されていることが証明された。科学者と学識者で構成される「ヒト遺伝委員会」は、そうした手法が「慣行」になっていることを認めた。
エシュロン偵察ネットワークで傍受された電話、電子メール、ファックスは、メンウィズヒル基地(英国ノースヨークシャー州の極めて邪悪な施設)などで、音声認識パターンとキーワードを用いて解析されている。
次のような場所も、エシュロンのネットワークを構成している。モーウェンストウ(英コーンウォール州)、オーストラリア国防衛星通信ステーション(豪ウエスタンオーストラリア州ジェラルトン)、三沢空軍基地(日本)、パインキャップ(豪ノーザンテリトリー、アリススプリングズ付近)、サバナセカ(米領プエルトリコ)、シュガーグローブ(※ウエストバージニア州)、ヤキマ(米ワシントン州)、ワイホパイ(ニュージーランド)。
EUの全域で、各政府は、全ての人のあらゆる形態の通信データ(電話、ファックス、位置情報を含む携帯電話の通信内容)を強制的に保持する法律を採択してきた(あるいは採択しようとしている)。
イギリスでは、女性二人が地面に押さえ付けられ、首をつかまれ、足を縛られて、警察車両に放り込まれた。どんな犯罪をしたというのか?警察官に身分証明書の提示を求めたところ、それを拒否したため、警察官の写真を撮ろうとしただけだ。
政府は市民のあらゆる行動を撮影することができるが、警察官の写真を撮ろうとすると逮捕されるということである。イギリスの警察は、一般民衆による撮影を阻止する権利があると主張している。
イギリスで水道作業員(配管工)をしているアンドリュー・カーターは、警察車両を運転中に進入禁止の標識を無視した警官の写真を撮った。彼は、警察が人々に課している法律を警官が違反していることを通報するため、証拠にしようと思ったのである。だが、ここはファシスト国家イギリスだ。警官はカーターの手からカメラを奪い取り、手錠をかけて、警察車両に押し込んだ。そして警察署に5時間勾留(こうりゅう)した。1週間後に正式保釈に応じるために出頭すると、再び5時間勾留された上で、起訴されることなく釈放された。
2009年4月にロンドンで行われたG20サミットでの大衆抗議中に、新聞売りのイアン・トムリンソンは凶悪な警官によって道路に投げ飛ばされ、まもなく死亡した。実は彼は抗議に参加していたわけではなく、自分の仕事をしていただけだった。
イリノイ州ドルトンの警官は、脳損傷児で特別支援学校に通っているマーショーン・ビッツ(15歳)を乱暴に殴っているところを撮影され、辞職することになった。マーショーンの犯した罪とは?シャツがはみだしていたことだ。
38歳の警官(クリストファー・ロイド)は、元妻の新しい夫を子供たちの面前で24回も銃で撃ったため、強姦の容疑がかけられ、元妻から訴訟されていた。警察は「自衛」のために24回撃ったという彼の主張を受け容れたため、殺人では起訴されていなかった。
罪のないブラジル人の電気工事作業員を、他の警官が地面に押さえ付けている状態で、至近距離から頭部を7発撃っても、警官であればお咎めなしだ。
テーザー銃〔電気ショックを与える武器〕で人々が死んでいること、そして、ごく些細な法令の遵守(じゅんしゅ)の拒否に対して警察がテーザー銃を使っていることは、人々を法執行機関に完全服従させることを意味する。テーザー銃の使用を目撃したジャーナリストによる記事にはこんな見出しが付いていた。
「何でも言う通りにするから、それだけは使わないでくれ!」
これがテーザー銃の本当の目的である。そして、地球上の全ての警察官に一挺(いっちょう)持たせる計画である。
同じような話が、この巻以外でもあちこちに書かれていました。
イギリスがこのようになっていることを、日本では全く報道されていません。
人々が知ると都合の悪いことは、報道しませんから。
ムーンマトリックスは9年前の本なので今はどうだかわかりませんが、実際にこんな状況だったとすると、イギリス国民が長い時間がんばってEU離脱をしたことは、余程の危機感があってのことだったのだろうと思います。
イギリスでここまで独裁国家ぶりが進んでいたとは、ショックでした。
日本とは、50年程の隔たりがあるでしょうか。
これが現実なのですから、先の話だとのんびりしていられなくなった気持です。
それにしてもこのような国に、アイクさんは生まれたのですね。
イギリスが民主主義国家の中で最も早くこのようになることがわかっていて、狙って生まれてきたのではないかと思いたくなります。
中国はもっと進んでいて、すでにかなり実現済みと言えるのかもしれません。
地球上すべてが中国化するのがニューワールドオーダー(ワンワールド)なのでしょう。
画像は、公園で咲いていたタカサゴユリです。