公園で育っていた、たけのこです。
斎木雲州「出雲と大和のあけぼの」を読みました。
この本の内容は、本当にすごいです。
もう形容のしようがないほど、すごいです。
この本は、普通の古代史本とは違います。
歴史家や歴史好きが重大な参考資料にしないといけない本だと思います。
古事記、日本書紀、出雲国風土記よりも、この本の方が本当のことが山ほど書いてあります。
目からうろこが500~600枚位落ちました。(1ページにつき4~5枚落ちるとして130ページ分)
読み終えてからもう1ヶ月以上経っていますが、まだ衝撃で頭がぼんやりしています。
この本は、出雲の古老に語り継がれた伝承をまとめてあります。
著者の斎木さんも、出雲王族の子孫の方のようです。
「古代の王宮は、神魂の御社にある丘にあったのですよ。王宮の形が、そのまま神社の本殿になったと言われています」
神魂(かもす)神社が、古代の王宮跡だと言っています。
神社の本殿がそのままだそうです。
神魂神社には参拝しましたが、何かじーんと感動するものがありました。
これは何だろうと思っていましたが、そういう場所だったからなのかもしれません。
今でもその感覚はなぜか忘れずにいます。
私は神社参拝の時の感覚は覚えていられませんが、神魂神社は全部消えてしまわずに残っています。
考えてみたら不思議です。
今、同じ波動で迎えてくれているからかもしれません。
クナト王を中心とするイズモ族は三千年以上前に、インドから出雲へやってきたそうです。
国教はサイノカミ(幸神)で、クナト王が父、幸姫が母、息子がサルタ彦の3神を合わせてサイノカミだそうです。
サルタ彦はインドのガネーシャのことで、「サルタ」はドラビダ語で長い鼻を意味するそうです。
サルタ彦は道の神として村境などに祭られ、クナト王と幸姫は、道祖神として各所に祭られたそうです。
今もいろんなところに道祖神が祭られていますね。
クナトノ神と幸姫が、記紀ではイザナギイザナミにされたと書いてありました。
イザナギイザナミは、出雲の神だということになります。
出雲族はインドから太陽神と竜神を持ってきたそうで、この太陽神が天照大神ですから、伊勢神宮は出雲の神ということになります。
紀元前219年ごろ、秦から道教の方士である徐福(じょふく)が出雲へやって来て出雲王から丹波国(のちの丹後)に住むことを許可され、火明(ホアカリ)と名乗ったそうです。
火明は筑紫へ移住して饒速日(ニギハヤヒ)と名乗り、記紀では須佐之男とも書かれたそうです。
須佐之男は記紀の創作名で、他にもどの神名が創作で本当は誰のことかがいろいろと書かれていました。
火明と饒速日は同一人物で、出雲王家の女性をふたり妻にしてその子が五十猛(イソタケ)と火火出見(ホホデミ)だそうです。
五十猛の子の天村雲が初代ヤマト王になり、火火出見の子孫のウマシマジがヤマト王国へ攻め入ったのが神武天皇だそうです。
ウマシマジの東征についても、ヤマト王国、ヤマト葛城王国、吉備王国などについても、みんな実在の人物で、しかも本当に細かく事実関係にも推測なしにまるで江戸時代のことのようにさらさらと書かれています。
天皇の先祖は天照大神ではなくて、須佐之男命だったのでした。
(斎木雲州「古事記の編集室」によると)須佐之男さんは出雲王を殺し、子孫は出雲王国を滅ぼしています。
それがヤマタノオロチ神話にされ、ヤマタノオロチというのは出雲王国のことだそうです。
悲しくてショックです。
でも、須佐之男さんは人として本当に生きていたんだなあと感動しているように思います。
他の神社のご祭神もそのようです。
これでまた少し、神へのイメージが変わります。
遠い先祖だということです。
夫婦岩のご祭神が猿田彦さんになっている理由もわかりました。
あの夫婦岩は、クナトノ神と妻神なのだと思いました。
私は猿田彦さんは須佐之男さんの次位に相性の良い存在ですから、須佐之男さん系と出雲系のどちらにもご縁が深そうだと思いました。
でもたぶん、大勢の日本人がそうなのではないかと思いました。
須佐之男さん自身が、出雲から妻をふたり迎えていて(その一人が市杵島姫で弁才天)、その子孫が天津系の神々や人々なんですから。
転生は、敵や味方にするもののようですし、先祖にもいろんな系統の家があります。
今は世の中でいろんなことが明らかになっていますが、今まで記紀からあれこれと推測するしかなかった日本古代史も、こうして暴露される時代が来たのだと思います。
隠されてきた本当の歴史を知ることは、自分自身のルーツをしっかりと認識することになります。
歴史好きの人は、この記事を読んだだけでも目からうろこが10枚以上落ちたんじゃないかと思います。
この本はすべての日本人、特に神道と古代史に関心ある人は必ず読むべき本だと、いくら強調してもしきれない思いです。
古事記や日本書紀は嘘だらけですから読まなくてもいいので、この本は読んだ方がいいと思います。
記紀はほとんど偽書に近いことがよくわかりました。
この本を読んでまだ感じる疑問についての詳細や、本当のことをどういう理由でどう書き換えたかということは、斎木雲州「古事記の編集室」に書いてあります。
ヒミコとヤマタイ国、伊勢の内宮外宮の神、大神神社、丹波丹後と日向とヤマトの歴史詳細なども、こちらに書いてあります。
「古事記の編集室」を読んでもまだ疑問に思うことがあれば、斎木さんの他の著書などにもいろいろと書かれています。
あの古代史研究家も、あの古代史研究家も、ここがこう間違ってるわ~とよくわかるようになりました。
この本の存在によって、過去のほとんどの研究家が消えて行く~・・・?
私はこれからこの本を、図書館や有力神社に寄付して回るつもりでいます。
これ程の気持にさせられた本は、初めてでした。