公園で咲いていた、マンサクです。
人は、自分の一部を外や人へ投影して、苦手なことをやってもらったり自分の代わりをしてもらったりする心理を持っています。
例えば、生まれてすぐには母親にグレートマザーを投影して、完璧な母親であることを期待します。
この投影は強烈なので、親離れができて親を大人同士として尊重することができるようになるまでずっと続きます。
※ グレートマザーの投影については「元型」をお読みください。
この投影を現実の母親に上手にやってもらえないと、心が傷ついてしまって、心の成長が止まったようになります。
いつまでも恋人や配偶者や子供や社会に対しても、完璧な母親を底なしに求め続けてしまったりします。
他にも父親、恋人、著名人、神などに次々と投影を起こして行きます。
そうして、自分の中の未熟な部分を相手に自分の代わりにやってもらっているうちに、その内容を少しずつ自分でも学び吸収して、だんだんと自分の中で相手の持つ性質が育ってきます。
それが投影の目的と言えます。
学びが終わると投影は引き戻され、相手に対して強烈に惹きつけられて離れられないという感覚も終わります。
投影が引き戻されると、あんなに惹きつけられていたのがなぜなのかわからなくなる程、何とも感じなくなります。
愛と投影は別のものなので、愛がなくて投影だけだった場合は、人間関係は終了します。
投影が終わっても、自分の中の学びがまだ足りていない場合は、また別の人に同じようなパターンの投影がはじまります。
この場合、相手が不足だったのではなくて、自分の学び方が不足だったわけです。
学ぼうという意志を持っていれば、少ない投影でどんどん学び成長して行けますが、学ぶ気持がないと次々に相手だけ変えて同じ事をくり返します。
投影には大体誰でも同じような順序があり、何を学び吸収して行くかも大体決まっています。
その道のりについては、「アニムスとアニマ・愛のストーリー第一段階」以降で書きました。
誰かに強く惹きつけられる時には、自分の中の未発達な何かが成長したがっている時なので、相手の中の何を欲しがっているのかなと考えるといいと思います。
そうすると、愛ではない投影だけの人間関係に無闇に入ってしまわなくて済みます。
そして、その物事を相手なしに自分で学べば、その物事が自分のものになった時には相手が必要でなくなります。
というのが投影なのですが、この投影を商売にしている人たちがいます。
それが芸能人です。
スポーツマンなども直接ではありませんが、そうなります。
芸能人には、魅力的で愛される自分を投影することになると思います。
そして憧れるのでしょうが、憧れというのは自分の中の未熟でこれから出てくるはずの部分ですから、相手の中の何を欲しがっているのかなと考えると、注目される、魅力的、愛し愛される、人生を楽しむというようなことだとわかってきます。
自分の代わりに人から注目されてもらって、自分の代わりに魅力的でいてもらって、自分の代わりに愛したり愛されたりしてもらって、自分の代わりにいろんなことを見たり経験したりしてもらって、自分の代わりに楽しんだり自分を楽しませたりしてもらっているわけです。
ということは、自分自身は今は未発達だけれどもこれから成長したがっているのは、自分に注目すること、自分に魅力を感じること、自分を愛し自分から愛されること、自分で人生を楽しむことだと言えます。
こういうことは、今までは全部母親がやってくれていたのでした。
母親から少し離れて少し自立して、自分で自分を愛することができるようになろうとしているのだとわかります。
自分で自分を少し愛することができるようになると、恋愛ができるようになります。
自分や人をしっかり愛することができるようになるのはまだ先ですが、そのスタートがこの辺りです。
芸能人という商売が繁盛しているようなのは、まだ自分で自分を愛せない人がとても多いからなのだなあと思いました。
何しろ私の感じでは、自分も人もしっかり愛することのできるグリーン以上のオーラの人は全体の2割位ですから、そうなるでしょう。
※ オーラの色については、「霊界の構造とオーラ」カテゴリーをお読みください。
自分で自分を愛することができるようになった人は、自分で自分に注目していて、自分で自分に魅力を感じていて、自分で自分を愛していて、自分で自分に愛されていて、自分で自分の人生を楽しむので、もう芸能人を必要としなくなります。
自分で自分を愛することができる人が増えると、芸能人は減って、司会者や専門家や視聴者だけで事足りるようになるのだろうなと思いますし、自分も人もしっかり愛することができる人はすでにそういうものを選んでいると思います。
※ 自分で自分を愛することができるようになる方法は、「自分を愛し、尊重し、認める」などの「心の進歩成長」カテゴリーをお読みください。