親離れをする為に必要なのは、親から十分に愛されることです。
まるで反対のようですが、親離れの原動力は親の愛です。
親から愛されることで、親がしてくれたことを自分にできるようになります。
親が自分をどう取り扱ったかということが、自分がどういう人間かを判断する材料になるからです。
子供は、親が愛したものを愛するようになり、親が尊重したものを尊重するようになり、親が認めたものを認めるようになります。
だから親が愛し、尊重し、認めた自分を、愛し、尊重し、認めるようになります。
自分にできることは、人にもできるようになります。
親に愛された人は、自分を愛することができて、人を愛することもできます。
親に尊重された人は、自分を尊重することができて、人を尊重することもできます。
親に認められた人は、自分を認めることができて、人を認めることもできます。
自分を愛し、自分を尊重し、自分を認めているので、人を愛し、尊重し、認めることができます。
愛されたがりで子供役の恋愛ではなく、ひとりの大人として自分が愛する役の恋愛をすることができるようになります。
自分の恋愛を尊重し認めることもできるので、親に対して自分が選んだ恋愛を主張することもできます。
この過程があまりにもドラマチックなので、世界中でたくさんのストーリーになりました。
たくさんのお姫様物語、たくさんの英雄物語になりました。
その中で主人公の男女は、お互いを愛し、尊重し、認め合い、自分たちの恋愛もまた尊重し認め合って親や様々な障害に抵抗して打ち勝って結婚します。
こういうストーリーは欧米に多くて日本では失敗談の方が多いのですが、その原因として日本では母親の力が強すぎて子供が親離れできないというのがあります。
それで日本文化としてはウルトラマンとかゴジラとか怪獣(怪獣は親離れを拒む母親の象徴になります)ものが多くて、子供の心の中で起っている母親離れの葛藤がよく表われています。
しかもウルトラマンや仮面ライダーはひとりでしたが、5人で戦うレンジャーシリーズや、歌謡曲でもソロよりもグループで多人数が大人気の傾向になってきて、どちらかというと幼児化している感じです。(精神的に幼い程、多人数を好みます。)
けれども女性的なエネルギーの強さは、欧米式の男性的なエネルギーを補うことができてこれからの世界にとっては良いことのような感じがしますから、ここから何か創造的な方向へ向かうならば今はその準備なのかもしれません。
すでにその傾向が日本のアニメや日本食や日本文化のブームとして表われていて、少しずつ日本式の女性的な価値観が世界に広がりつつあるところだと思います。
話がそれましたが、親から十分に愛された人が自己主張をして親離れをすることができます。
親離れができなくならないように子供に冷たくするのは逆効果ですから、愛し、尊重し、認めてあげましょう。
子供を愛し、尊重し、認めることができるのは、親自身が親離れできている人です。
写真は、公園で赤くなっていた垣根の木です。